[ 4.7 ]


例の見てくれ系の奴等の最終プリプロに行く。

相も変わらずバンドとしての一体感は皆無だ(笑)

仲ワリィのか聞いてみたら仲は凄ぶる良いらしい…

しかしそれぞれが互いの音をここまで聞かないのは逆に意識して出来るものではないっ!
ある意味コイツ等スゲェかも…?なんて思う俺はやっぱり平成の無責任男なんだろな(笑)

今日は僕ちゃん優しくて逆に奴等は怯えていたが…だってすぐに地獄はやってくるぢゃーん!?(笑)

と言ってスタジオを出る。
迎えの車が到着しないから近くの茶店で待つ事にした。
席に着くとケツの座りが悪い…
前の客が携帯を忘れたらしい。
店員に預けようとするとその携帯が鳴る。
持ち主かもしれねぇからと電話に出る。
すると男の声で…

「オメー誰だよ!」

つい条件反射で

「テメーこそ誰だよ!」

お決まりの地獄絵図である。

「テメェゆりの携帯に何出てやがんだよ!ゆりを出せや!」

「テメェ誰に向かって口聞いてんだ!?」

「テメェゆりに手出したら殺すぞ!」

「殺してみろよテメェ!その前にテメェ殺してやっから来いや!バーカ!」

と言って電話切って店員に預けた。
条件反射もここまで来ると病気だなと若干の反省をする。
その後も電話は鳴りまくり暫らくすると女が携帯を捜しに店にやってくる。

そして店員から受け取り、中を見てギョッとした顔をして外に出ていった…

車が来たのがそれから15分後くらいだろうか…?

店を出ると先程の女が男と店前のバス停のベンチで話してる。

「さっきの男はコイツか?」

と覗き込むと温厚そうな正にのび太みてぇな奴だっ!!

「コ、コイツがさっきのアイツ…!?」

俺がジッと見てて目が合ったら少し怯えた様子だ…

…。

時に愛は人を鬼にも獣にも変貌させる…
彼の粘着質な愛に乾杯…!