[ 2.22 ]


今日も忙しかったよ〜!

なんて話は今日はよそう…。
確かに忙しかったが今日はこの場を借りて日記ではなく今、俺が思う事を書かせてもらいたい。

もし“ミュージシャンの日記”を期待する奴は今日はもう読まなくていいです…

俺はプロドラマーです。
でも決して腕も知名度も一流なんてとても言える程ではないと自分自身思ってる只の一人のドラマーです。

自伝の板前編のあとがきにも書いたが全国から沢山のメールを貰って本当に皆それぞれが置かれた環境や境遇の中で苦しんだりもがいたりしてる事を知った…。
先日魂の返信をしてて尚も痛感した事だ…

俺もさ…

自伝でも大分先に語るつもりだけど実は何回ミュージシャンなんて辞めようと思った事か…
“愁さんは強い人”
そう皆には見えてるのかも知れないけどさ辛かった事、挫けそうだった事なんて計り知れないよ。
一番辛かったのはデビューしてプロとして三年間事務所から給料貰っててさそれがバッサリ無くなった時。
それまではやれ“アーティスト”だのなんだの周りがもてはやしてくれてさ契約が切れたらアッサリと周りから人が居なくなるわけ。
勿論給料なんかも何処からも出ないよ。
でもチヤホヤされて、もてはやされて暫らく現実が見えないんだよ…
恥ずかしながら俺は事務所を辞めて半年は襲い掛かってきた現実に気付かないでいた…
仕事も無い…バンドも無い…目標も無い…
でも心は未だ“アーティスト”ともてはやされた時のまま置き去りだった…
プライドだけが俺に残された…
これに気付かないでずっと元〜で生きてる奴は俺の周りにも沢山居る…

これが“夢のあと”なんだよ…

夢は呪いだと自伝にも書いた…
俺は半年かかったがその時自覚したんだ…

“夢に破れた”んだと…

俺の同期の奴等や後の世代から出て来たバンドが売れてやたら眩しく見えた…
羨ましかったし妬ましかった…
“何故あんな糞な奴等が売れてデカイ面していい車乗っていい暮らししていい女抱いてやがる!”
下衆なプライドが俺を邪魔して前に進む事を拒絶させた…

でも気付かざるおえなかった…
ここでテメェの人生の最終回を迎える訳にはいかなかった…
“負け犬”のままこの俺が主人公の人生のドラマを終わらせる訳にはいかなかった…
新しい未来と目標に向かって俺はプライドを捨ててバイトを始めたりした。

フリーになってからもそうさ…
俺はある時に激しくある想いに取り憑かれた事もある…
“ドラムなんてそこそこ叩けたって誰も幸せにする事なんて出来ないじゃないか!ドラムなんて…!”
そんな時に俺を支えてくれたのはオマエ達だよ。
俺のドラムに価値を見出だしてくれた歴代の音で繋がった兄弟達の声…
それが俺をドラマーでいさせてくれた…

俺は知る人ぞ知るコアなドラマーだ…
そんな俺を支持してくれてありがとうな…
心からそう思う…

そんな俺の言葉がどれだけの奴等の胸に届くかは解らないが敢えて言わせて貰うよ。

人生は挫折の繰り返しだ。
他人が羨ましくて眩しくて妬ましい事なんてきっと当たり前の事なんだよ。

でもその明日を…未来を変えられるのは悲しいかな自分自身でしかないんだよ…

皆一人一人の人生と言う物語がある…

そのドラマの主人公はオマエだ。

他の奴等はただのエキストラだ。

明日も劇的には変わらない日々が続くかもしれない…
心を引き裂く様な矛盾や境遇がオマエの心をズタズタにするかもしれない…

でも…
そのオマエが主演のドラマ…物語をオマエ自身で決して終わらせるな。

自ら幕を下ろすのだけはやめてくれ…

頼んだぜ…

兄弟達…