[ 10.1〜13 ]


愁日記始まって以来の長文日記になると思います。

ダルイ人は読まなくてもいいよ!

何しろ13日分ですから!

と言うのも“人生最凶の扁桃腺との戦い”の13日みたいなもんでした。

1日、2日とTWO TRIBESのワンマンとイベントで凄く良いライブが続いて10月の滑り出しは快調であった。
岸ともこの流れを止めずに大阪でも大いにバトルを楽しもう!なんて盛り上がったりした。

俺と扁桃腺の付き合いは長いから大体爆発する前に予兆が表れ「おや…?」と知らせてくれたりする。
要するに喉の違和感である。喉が痛い、引っ掛かる、乾燥しがち、そして煙草が不味い…!である。
今回はこれらは一切無かった!
3日には普通にレコーディングをしていたし作業もしていた。
4日はレコーディングとリハーサルに作業と普通に仕事をこなしている。何の違和感も抱えずに。
しかし既に扁桃腺は侵されいたのであろう…
5日に遂にその予兆を見せた時にはいつもよりもかなり沢山の段階をスッ飛ばしての事だった。
夜にN.S.D.Pの新曲リハーサルやってる最中に手足の先に関節に大きな違和感。
喉は何故か痛くない。
しかし既にこの時に37.8度の熱が出ていた。
「風邪か…」この時はそう思い、大事をとって既製の風邪の総合漢方薬と既製の解熱剤を飲んで早く眠りについた。
扁桃腺でまず熱が出るだなんて事は今までの経験ではない。
必ず喉の違和感から来て…なのである。だから風邪だと思っていた。

6日の朝には熱は着実に上がっていて38度に至る。
しかしながら撮影があり、朝から出なければならないっ!!
気合いで撮影をこなしながらもグングン上がる熱を身体で感じまくりながらも誰にも言えずその熱と一人で戦う…
しかし見れば見る程首のリンパ腺の所が腫れて来ている。
熱が上がる。リンパは腫れる。しかしながらこの時点でもまだ喉は痛くないと言う摩訶不思議な状態が続く…。
夕方に撮影は無事に終わり俺はたまらず出先の病院に飛び込む。
喉は痛くないがリンパ腺が腫れてるから扁桃腺だと自覚せねばならない。
となるとどうしても抗生物質が欲しい。
もうストックが家に無いのである。
近くの街医者で十分である。
飛び込むと熱を計る。
38.3度!!

だろうよ…

まるで機械仕掛けの様な高齢な先生が奥から出てきて手をプルプルさせながら俺の喉を一眼するなり「こりゃ酷い腫れの扁桃腺だね…」と。わかっとるわい。
この高熱の中、何故か血圧を測ると言い始め「高い、高過ぎるよ。高血圧だね」とブツブツ言う。
こんな時に測るか…!?
そしてなんとか手に入れた抗生物質!!
これで安心だ!!と思ってすぐに投与!貰った解熱剤も投与!!

これが全く効かねぇ!!

熱は身体に籠りまくるだけで全く汗として出ていかないっ!!
7日のリハ等のスケジュールを飛ばし真面目に安静するも熱は劇的に下がらない…!てか貰った薬は全く効いてる気がしない。
それどころか喉の流動もかなりこの時点で悪化してきて固形物を流し込めなくなりつつあった…
7日の夜中にあまりにも熱が下がらない為、救急病院に緊急搬送される。

遂に点滴である…

貰った抗生剤は全く効かないから直接身体に点滴で抗生剤を流し込む。

二本注入したが全く熱が下がらない…

一旦下がったかと思いきやまた暴力的に上がり俺を苦しめるのである…

そろそろ焦りが生まれる…
明日から大阪に行ってライブをやって帰って来てそのまま東京で2日続けてライブをやれるのだろうか…?
気持ちばかり焦る…
しかし一向に良くならない身体…

新幹線で大阪へ…そう考えたが今回は俺の知り合いからレンタカーを借りて大阪に行く。どうしても朝の7時に俺はそこに行かねばならない。
岸は金沢から直接大阪へ。
俺はスタッフとマーシーを導かねばならん。
つまりどうしてもこの体調で車で大阪へ行かねばならない!
しかし家を出る一時間前に事件は起きる…
遂に激しい吐き気に襲われ全てを嘔吐する…
完全にこれで脱水症状との戦いも追加された…

固形物はもう全く身体は受け付けない…
ウィダーインゼリーみたいな物すら気持ち悪いのだ…
とにかくポカリを飲む…
気持ち悪くなっても絶対に吐いてはならないっ!
何故ならライブでの体力をこれ以上消耗するわけにはいかないし慢性的になってしまったらライブ中に吐き気が来てしまう気がしたから…

渋滞を含めた大阪への移動は七時間強…

本当に辛かった…悪夢だった…

気力でなんとか大阪へ着いた俺は解熱剤の飲み所の計算を始める。
着いた時点では高熱であった…もはや何度とか知りたくないくらいであったから計らずにいたが九度近いのは確かであろう…
しかし来るまでの車の中で遂に汗が出るようになってきたのだ…!
車内は灼熱であった事もあったからか遂に汗が解熱剤で誘発出来るようには少しはなったみたいなのである。
高熱のままリハーサルは進めて本番一時間半前に解熱剤を投与する事にした。
本番中熱が下がるか上がるかは賭け…
そして決して見に来た客には悟られたくはない。
ライブと言う場所や時間は日常との断絶が出来る特別な場所だからこそなるべく音楽に集中して欲しいから。特にSM倶楽部やTWO TRIBESにはきちんとしたシンガーは居らず基本的には音のみで何かを伝えなければならない為余計に先入観を与えたくはなかった。
本番は発熱から始まりあり得ないくらいの発汗により下がり最終的にまた上がって終わったが吐き気もなくドラムに集中出来た良い空間だった気がする…!
「よくやった自分…!」とゆっくり自分を誉めてやりたかったが俺は最終の新幹線で東京に帰る事にした。
帰りは車で帰るのは限界だった為…

新幹線の中で緊張が外れたのかトイレで激しく嘔吐する…このままでは無理だと判断した俺はそのまま夜中に別の救急病院にまた飛び込む。
何しても効かなかったイメージから前の病院では駄目だと判断した為。
とゆーかこの時点では何処でも一緒だと投げやりであった。
嘔吐によって脱水症状を起こしつつある身体にその最悪な窮地だけを脱する為にブドウ糖とかを点滴してくれればいいと思っていたのだが、きちんと診察、判断してくれて再び抗生剤と養分を二種類点滴してくれる。
「またどうせ効かねぇ…」と思っていたのだがこれが効いた!勿論いきなり全部がクリアになるわけもないが何しても何の効果も無かったこの数日の中で完全に暗闇に射した一筋の光である…!
ここならなんとかなるかもしれねぇ!…と。
しかしこのまま入院を進められたがまだライブが二本ある。入院するわけにいかず、ライブが終わったら入院すると約束して、今回何種類目になるか解らない抗生物質と解熱剤を握り締めロリポップのライブに臨む。
とにかくライブ中の吐き気が怖い…
昨夜の点滴が効いてウィダーインゼリー的な物は食せる様にはなっていた。
固形物は恐ろしくて食べられない…
熱は解熱剤を使えば数時間は下げられるようにもなったしかし…

体力の消耗が本当にキツイ…

まともに食えない事や長期に渡る高熱によっての影響がドラムに対してここまで侵食するとは思ってもいなかった…

ロリポップのライブはギリギリだった…後一曲でも増えていたら崩れ落ちていたに違いない…

次の日のシガポケのライブはライブが終わったらそのまま入院と決まっていた…
ライブ中熱はあったと思う。キツかったけど気力だけでツーバス踏み切ったよ…
絶対に三日間ステージで倒れ込まないって決めてたけど最後のシガポケでは倒れちゃった…ごめん…ドラムインに間に合えない…と心一瞬折れそうになったんだけどこんなんで負けてたら人に生きろなんて言えねぇ!となんとか立ち上がれた…。

なんとかこうして怒濤のライブ三本乗りきって入院して12日は点滴の嵐を受けて熱は治まりました…

扁桃腺はかなり腫れが治まりました。
時間があれば切除したいと考えてる…
流石に今回は参った…

13日の午前中に退院して午後一からは俺のせいでリハが出来なかったN.S.D.Pのリハーサルへ。

無理はしてないよ。

薬はまだたんまり出てるからまだ暫くは全快に向けて自己療養しながらきちんと食って体力を戻していこうと。


16日のN.S.D.Pのワンマンで復活した酒井愁を見せれればと思っている。

退院する時にセルフで測れる血圧器を目にする。
やはり少し気になってたんだろう…測ってみたら…

正常でした…(笑)