[ 1.2 ]


元旦から温泉街に来ている。

例の温泉街だ。

必殺の本田の車に便乗してやって来たがとにかく…

寒い…!!

山土井はこんな糞寒い中単車でやって来た…

狂い人と書いて狂人と読む。
コイツは狂人なんだと俺は確信した。

それを山土井に伝えると

「そんな…オメェ照れるじゃねぇか」

と…

いや、誉めてねぇし!!

そして…

痛ぇ…!!

夏は暑いし冬は寒い…!

当たり前の事をほざいているが冬は…

外に出てテメェの面を叩いてみろよ?

とにかく寒いと痛ぇだろ?
少なくとも暑い時よりも痛ぇんだよ。

会った瞬間に拳が飛び交う。
殴ったテメェの拳も常温よりも痛ぇ。

「痛ぇか?殴られた痛みよりも殴った拳の痛みを感じる様になったら一丁前の男ってヤツよ!オマエはまだテメェの痛みしか感じねぇ坊だな!」

あぁ…これ…?

これは俺の兄弟子の今年一番の名台詞…

普通に痛ぇだけだし!!

コーちゃんよー!!

「こんなんが痛ぇと感じる様なら普段己がいかにぬるま湯に浸かって生きてるかわかるのぅ!坊!!」

ここでは矛盾とか理不尽とかそんな言葉は通用しないらしい…

とにかく油断していたら何処から拳が飛んで来るかわからねぇ。

2012年…

未だ坊と呼ばれる俺だった…