[ 1.24 ]


関東を真っ白に染め上げた雪が降った朝、親父を見送った。

前日の夜は降り続ける雪を眺めながら「最後に嫌がらせか」と一人呟いたりしたが…
案の定、朝は路面は凍り歩くのも結構辛く更に喪服は足元からスースーに風通しが良く何かの罰ゲームかと思う程下半身から凍りつく様な気分だ。

火葬の際に親父の身体に触れると冷凍室に入れられていた為に遺体はカチカチに凍っている。

「そりゃ寒いだろ…」

と心なしか笑ってる様にも見えた顔に心の中で語りかけたりした。

親孝行したい時には親は無し…と何処かで聞いた事がある。

その言葉を噛み締めながら親父の骨を拾った…。

昔、クズだクズだと言われ続けてた記憶しかねぇけどクズはクズなりにテメェが出来る事を俺は全身全霊でやって行くつもりだ…


じゃあな…